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May.27,2003/エゴノキ()
  初夏の谷間で、白いエゴノキの花が満開です。陰鬱な雨空の林は、そこだけ明るく照らし出されていて何とも感動的です。
  エゴノキはチシャノキともいって、実の皮をすりつぶして抽出したエゴサポニンという麻酔物質は、川に流して魚を捕るのに使われました。毒のある植物ですが、昆虫には良く好まれ、花には沢山のハチやコウチュウが集まります。若い葉はエゴツルオトシブミが揺籃を作り、実にはエゴヒゲナガゾウムシが卵を産み付けます。
  魚釣りの餌のチシャムシは、実はエゴヒゲナガゾウムシの幼虫なのです。エゴノキは人にとって有用な樹木というわけですね。