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Feb.25,2004/ジョウビタキ
  「ヒッヒッ」と鳴き、「カッカッ」と合いの手を入れ、林の縁の小枝や畑の棒の上でなわばりを宣言するジョウビタキは、人里に冬渡ってくる野鳥の代表だろう。
 雄は赤橙の腹に黒い背、黒い翼の白いスポット、銀色の頭と一層目立つ存在だ。和名の尉は翁を思わす銀髪から、ヒタキは鳴き声が火打ち石を打つ音に似るからで、ヒタキの名の元らしい。ただし、キビタキなどの属するヒタキ亜科ではなく、ツグミ亜科なのは冷徹な分類学の仕業である。「モンツキ」、「バカッチョ」とか呼ばれて親しまれるこの鳥も、春の深まりとともに旅立ちの時を迎える。今年の冬には、渡り鳥にとって受難の鳥インフルエンザも沈静し、あらぬ災禍に巻き込まれることなく、また元気に舞い戻って来て欲しいものだ。