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Mar.14,2004/ニホンヒキガエルの卵塊
 林の緩やかな谷の小さな池でヒキガエルの卵を見つけた。数メートルもありそうなゼリー状のチューブの中に2、3o位の黒い粒が物差しの目盛りのように並んでいる。ヒキガエルの産卵は、サクラの開花前線のように南から北にだんだんと北上するそうで、屋久島では早くも10月に始まり、東北の山地では翌年の7月初めと地域差はかなり大きい。
 個体の大きさにも地域差があり、南ほど大きく、北になるほど小さいのだそうだ。子供の頃、九州の田舎で見たのは随分と大きく、大人の掌に近かったのに、近畿で出会うのはどれも子供の掌サイズの小さいものばかりで不思議だったが、体が南から北に大きくなるという「逆ベルグマンの法則」にヒキガエルのサイズも従っているのを最近知って納得した。

※寒い地域に生活するヒグマは体が大きく、より温暖な本州にも生息するツキノワグマはこれより小さい。このように、ほ乳類の近縁のグループで、体が北ほど大きく、南に行くほど小さくなる傾向を「ベルグマンの法則」といい、この逆の傾向を「逆ベルグマンの法則」といい、特に昆虫類にこうした傾向が見られる。
ではヒグマの方が体が大きい。