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1999年8月
・ススキは暖かい地方ほど穂の出るのが遅いという。そう言えば、鹿児島では旧暦の十五夜でもなかなか穂が出ず、お供えのススキを探し出すのに苦労する年もあったのを思い出す。阪神高速7号線沿いでは、俄に穂が伸び出したようだ。こちらは、新暦の十五夜も心配なさそうな気配だ。(1999年8月31日記)

・セミの終鳴確認に岩岡神社に行く。ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミは相変わらず賑やかだ。アブラゼミは姿はまだ見かけるが、鳴き声がかなり減ったようだ。クマゼミは全く鳴かず、姿もない。ついに、1種が脱落だ。近くのため池を覗くと、岸にはヒヨドリバナとサワヒヨドリが咲いていた。いよいよアサギマダラのマーキングの季節到来だ。(1999年8月29日記)

ヒヨドリバナ サワヒヨドリ

 
・ハギなどのマメ科の花が賑やかとなり、一段と初秋の風情だ。神戸市西区平野町印路では、ため池の土手にツクシハギ、メドハギが開花し、ネコハギ、ヤハズソウの花芽も膨らんでいる。アオツヅラフジ、ツリガネニンジン(同印路)、ホウキギク(同中津)も咲き、夏枯れで今一つパッとしなかった野歩きも、随分と楽しくなってきそうだ。(1999年8月28日記)

ツリガネニンジン ホウキギク


・一昨日通った阪神高速7号線や滋賀の湖西道路ののり面で、タカサゴユリが各所で花盛りだった。本日は、平野町印路でも2株咲いていた。
最近、自宅近くではクマゼミの鳴き声が絶えたので、セミの終鳴を観察に岩岡神社に行ってみた。ここで発生しているクマゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミの声は全て確認できた。しかし、地面にはアブラゼミ、クマゼミ等の死骸がかなり落ちていたので、セミの数は次第に減少しているようだ。(1999年8月25日記)
 
・早朝に明石川(平野町中津)を歩き、ツルマメ、ケアリタソウ、オオイヌタデの花を見る。川の縁にはアオモンイトトンボが多く、交尾中のものもいた。平野町印路の水田に立ち寄りシロバナチョウセンアサガオを撮影する。 午後は子連れ散策。岩岡神社ではハラビロカマキリの成虫を確認。イヌビワの枝を食べているクワカミキリを狙っていたが、こんな大きくて堅いものが獲物になるのだろうかと入らぬ心配をする。雌岡山ではクズ、コマツナギ、キンミズヒキ、オトギリソウなどの花を見る。ここでも少し花数が増し、秋の気配が出てきたようだ。(1999年8月22日記)

アオモンイトトンボの交尾 シロバナチョウセンアサガオ


・早朝の明石川(平野町中津)を歩く。高水敷の草丈も、随意分伸びてきたようだ。人の背丈ほどになったメマツヨイグサには、アオドウガネが群れていて、葉を食い尽くすさんばかりの様子。昨夜の雨でトンボの羽根も濡れているのか、いつもに比べると動きが鈍いので、なんとかアオモンイトトンボの雌雄を撮影できた。花はアメリカセンダングサ、アレチハナガサが咲いていて、川辺のツルヨシも穂の出ているものも少しあった。(1999年8月19日記)

アオモンイトトンボの雄 アオモンイトトンボの雌

 
・神戸市西区平野町印路の早朝の水田を歩いた。最近、朝夕が幾分過ごしやすくなったからだろう、野草の開花も俄に賑やかになり始めたようだ。畦や水路周りにはオミナエシ、ノアズキ、ミゾカクシ、ヌマトラノオ、コガンピなどの花が咲いていた。ワキグロサツマノミダマシは、夜に使った網を撤収作業中だ。ナガコガネグモも一段と大きくなって、あちこちで目に付くようになった。(1999年8月16日記)

ヌマトラノオ ミゾカクシ 
ワキグロサツマノミダマシ

 
・早朝、明石川(平野町中津)の河原を歩く。草むらからはエンマコオロギやハラオカメコオロギの鳴き声が聞かれるようになり、ここにも秋の気配。川岸にはシロネが花を咲かせ、サクラタデの花穂が伸びていて、もうじき綺麗な花が見られそうだ。川辺ではハクセキレイの幼鳥が餌を啄んでいた。最近は、神戸でも繁殖例があるらしいので、近くで巣立ったのだろうか?午後から岩岡神社の散策。虫取りの少年三人組に会う。ミヤマクワガタを捕ったと、得意げに見せてくれた。エノコログサの草地を良く見ると、ムラサキエノコログサがかなり混じっていた。キツネノマゴは花数が一層増し、休耕地はメヒシバの穂の海となっている。(1999年8月14日記)

メヒシバ キツネノマゴ


・秋を告げるセミ、ツクツクボウシが鳴き始めた。立秋を過ぎ、岩岡神社の木立の中も、心なしか心地よい暑さに代わりつつあるのを感じる。草地のキンエノコロも、そろそろ良い色に染まりそう。畑の縁では、キツネノマゴの花もようやく開花し、ヒメムカシヨモギもあちこちに目立ってきた。いよいよ、秋の草花が賑わい始める気配だ。(1999年8月13日記)


・次々と発生する台風の影響で、毎日のように風の強い日が続き、なかなか良い写真撮影日和にならないが、本日は何とかなりそうなので、早朝付近を彷徨いてみる。が、花も虫も少ない。トキワススキ(神戸市西区神出町宝勢)、オオニシキソウ、アレチマツヨイグサ(平野町中津)を撮す程度で終わり。帰り際、中州でクサシギ1羽を確認。シギ・チの季節が来たようだ。昼前、玉津町の水田を見に行く。草丈も1mを越し、既に出穂し、花が咲いていた。(1999年8月8日記)

トキワススキ イネの花


・生き物の世界は夏から秋への移行期なのだろう、セミの声と樹液に集まる虫を除けば全く静かだ。雌岡山(神戸市西区神出町)も、アキノタムラソウ以外には殆ど花は見あたらない。何とか、コガタコガネグモを見つけて撮影する。このクモは、敏感で近づくと網から飛び降りるらしいが、全く動く気配はなかった。
次第に(ようやく)棚田が注目され始めたようで、お役所の音頭とりもあってか、新聞などの話題に登る機会も多くなったようだ。「棚田はエライ」(ふるさときゃらばん企画、農文協発行、1700円)という本が出た。小学生向けの本だか、棚田の基礎知識を得るのに優れた一冊だと思う。(1999年8月5日記)

コガタコガネグ


・雑草地もエノコログサ類が優勢となり、植物の世界は早くも秋の気配。この8日が立秋であることを思えば、何ら不思議はないのかもしれない。岩岡神社(神戸市西区岩岡町)の周辺では、エノコログサ、アキノエノコログサ、キンエノコロに混じって、コメツブキンエノコロも花穂を出し始めた。カクレミノの緑色の地味な花も開花だ。(1999年8月3日記)


・娘と一緒にお散歩コースの岩岡神社(神戸市西区岩岡町)を歩く。直ぐに、社寺林の小径に手のひら大のカメがノソノソ歩いているのを発見。目の後方に朱色の筋のあるミシシッピーアカミミガメだった。産卵のために陸に上がってきたのだろうか、甲羅の後部には粘土質の土がこびり付いていた。これが娘に大受けで、二度も三度も後返っては覗いていた。ようやく、ミンミンゼミも鳴き始め、林はセミの大合唱で賑やかだ。ここ数日の雨で土が軟らかくなり、セミの羽化が急に増えたようで、地面には小さな丸い穴があちこちに空いていて、空蝉もそこら中に見られるようになった。夕方、平野町中津の雑草地に散歩に行ったが、道路工事が始まっていて緑はすっかり消えいた。(1999年8月1日記)

ミシシッピーアカミミガメ ミンミンゼミ