1999年12月
・この一年歩き回った散策コースを早朝見回ってみる。平野町(神戸市西区)の県道の冬田も霜で白く光っている。車を降りて畦を歩くと、ヨモギ、セイタカアワダチソウ、アメリカセンダングサの枯れ草が霜の花を纏って、薄暗い夜明け前の野辺を飾っている。(1999年12月31日記)
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セイタカアワダチソウの霜の花 |
・早朝、平野町(神戸市西区)の県道を車で移動中、スレート葺きの倉庫の屋根に無数のカラスの群が止まっていた。何だかミヤマガラスっぽいなと思いながら通り過ぎてしまった。
昼前、子供の散歩がてらいつもの周回コースを回っていたら、何とミヤマガラスを発見(神出町宝勢)。やはり早朝の群はこれだったのだ。兵庫県の記録はかなり少ない鳥の一つなので、ラッキーな年の暮れとなった。新年を前にカラスは陰気臭いと言われそうだが、トップページも飾ることにする。(1999年12月30日記)
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ミヤマガラス |
・昨日は神戸市内でも川などに氷結が見られたという。天気予報では今朝も冷え込むという。今日は冬至なので、初雪を期待して早朝岩岡神社(神戸市西区岩岡町)に出かけてみる。何と車を走らすと直ぐに小さな雪の粒が降ってきた。日当たりの悪い北向きの土手や、霜の降りた草の葉の上に辛うじて張り付いた雪の結晶を記念撮影する。白いベールにはならなかったが、ともあれ初雪には違いない。この冷え込みで、ビワの花も咲き始めたようだ(明石市材木町)。(1999年12月22日記)
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初雪 |
霜と初雪 |
・周りを竹や広葉樹に囲まれた小さな墓地(神戸市西区神出町宝勢)に青草が茂っている。もしやと覗いてみる。案の定、ここにも狂い咲きの野草が色々咲いている。ノアザミ、オオジシバリ、ヒメジョオン、チチコグサモドキ、ヨウシュヤマゴボウ等々。夢中で写真を写していると、寒い北風の冬の日であることもすっかり忘れてしまう。そして、ようやくヤツデの花も咲いた。(1999年12月18日記)
・カモを見ながらいつものコースを家族でドライブする。カモの数もかなり少なく、余り変わり映えしない。神出町紫合のため池周りで狂い咲きの花を撮影していると、上空で2羽のミサゴが何度も旋回している。車に置いたままのDVを取りに行き、慌ててカメラを回す。何とか勇姿が収まった。(神戸市西区)。(1999年12月12日記)
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ミサゴ |
・久しぶりに北風もない温かい日和で、最高気温も15℃近くになったようだ。この陽気にモンシロチョウ、モンキチョウ、ツマグロヒョウモンが飛び回っていた(神戸市西区岩岡町岩岡)。穏やかな日差しの畦にはハナイバナ、コアカザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、イヌガラシ、カタバミなどの花も賑やかだ。花を眺めていると上空でハシブトガラスの威嚇する声がする。ミサゴがしつこく追われている。モビングしながら数回上空を回転した後、2羽とも何処へ消えてしまった。(神戸市西区神出町宝勢)。(1999年12月10日記)
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ハシボソガラスと追われるミサゴ |
・狂い咲きの多い田んぼの畦が気になる。所用のついでに見に行く。オニタビラコも勢い良く咲いていて、幾らか精彩の無くなったヤマトシジミやベニシジミが吸蜜している。キツネノマゴの花穂には体長3oほどのヒトテンツヤホソバエが群れている。北風が冷たい師走の野原でも、明るい日差しがあればまだまだ虫達の活動も衰えないようだ。(神戸市西区神出町宝勢)。(1999年12月7日記)
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ベニシジミ |
ヒトテンツヤホソバエ |
・ハナイバナ、タネツケバナ、ホトケノザなどの帰り花が元気に咲いている田んぼの畦を通り抜けて水路の縁の藪を見れば、ツルウメモドキの蔓のあちこちに黄緑の実が付いて、鮮やかな赤い種子が顔を覗かせている。鞘がすっかり開ききって、今にもポロリと落ちそうな黒藍色の実を辛うじて飾っているのはタンキリマメだ。植物の種の賑やかな季節も楽しい。(神戸市西区神出町宝勢)。(1999年12月5日記)
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ツルウメモドキ |
タンキリマメ |
・すっかり冬の風情になったが、日が射せばどこからかヒメアカタテハが飛び出してきて、地面で大きく羽を広げて日光浴をしている。広葉樹の一群を覗くと、イヌビワの果実が大分色付いている。林床のマンリョウやスイカズラの実もはすっかり熟して美しい。クロガネモチの赤も負けてはいない(神戸市西区岩岡町岩岡)。(1999年12月4日記)
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イヌビワ |
マンリョウ |
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クロガネモチ |
スイカズラ |
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