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2000年12月

・大晦日の畦はすっかり枯れ野のようでも、緑の草が褐色の枯れ葉の間からまばらに顔を出している。しかも、この寒さにめげずにしっかり花までつけている。見慣れた路傍の花であっても今世紀最後の姿となれば写しておきたくなる。 (神戸市西区平野町)。 (12月31日記)

ウシハコベ

・久しぶりに明石川の河原に降りてみる。冬至を過ぎたのに陽が出ると冬を忘れるほどの心地よい空気だ。枯れ草や石ころばかりになってしまったが、辺りを探すとヨモギハムシがゆったり石の上を歩いたり、ヒナバッタが跳ねていたりと、冬でも小さな虫にまだで会えるのは嬉しい。メマツヨイグサは地面にぴったりと同心円に葉を広げて、すっかり冬越しのスタイルである (神戸市西区平野町)。 (12月22日記)

メマツヨイグサの根出葉

・雌岡山の木々も随分落葉が進み、林床は落ち葉が沢山積もっている。木漏れ日の射す林道を歩くと、灰褐色の小さなガが数匹飛んでいる。止まっているガもなかなか敏捷で、人の気配で直ぐに逃げてします。ようやく枯れた笹に止まったところを観察するとクロスジフユエダシャクである。和名の通り晩秋から早春の寒い季節に羽化するガ゙の仲間で、他の昆虫が殆ど姿を見せない期間に活動し、雌は羽根が全くないという変わった昆虫である。雌は木の幹などに止まっていることが多いので、期待して探してみるが見つからない。これは次の楽しみにしておこう (神戸市西区神出町)。 (12月9日記)

クロスジフユエダシャク

2000年11月

・間もなく小雪を迎える田畑はエノコログサなどイネ科の植物はすっかり枯れ果てている。畦に近接した小さな鎮守の森は北風を遮ってくれるので、南側の林縁には越冬を控えた昆虫が、冬に備えて日光浴に集まっている。日当たりの良いその周辺はハナイバナやタネツケバナなどがまだまだ威勢良く花を咲かせている (神戸市西区神出町)。 (11月19日記)

枯れイネで日光浴するキチョウ

・体調を崩し、更新も進まぬままとなりご迷惑をお掛けしました。やっと回復しそうですので、またご覧頂けると嬉しいです。臥せっている間に、町の住宅地の街路樹や公園の木々も紅葉が進んでいる。秋雨が長かった所為か、冷え込みが厳しい故か、今年の紅葉はかなり美しい (神戸市西区竹の台)。 (11月17日記)

ナンキンハゼ


・秋雨前線による雨に続いて、昨日は台風絡みの激しい風雨で、田畑もたっぷり水分をため込んだに違いない。本日は久しぶりに晴れ間が射し気温も上昇したので、野草の開花を期待して近くを歩いてみる。はたして、セイタカアワダチソウ、タカサブロウ、ノボロギク、コセンダングサなどの花が勢いを取り戻して咲き乱れている。これから冬にかけて花の少ない野辺を飾ってくれるホトケノザも、雨の恵みか紅紫色の唇形花があちこちに目立ってきた(神戸市西区神出町)。 (11月3日記)

ホトケノザ

2000年10月

・雨の殆ど降らなかった夏が嘘のように、晩秋に入ってからは秋雨前線の影響でか雨の日が続いている。一雨ごとに気温も下がり、昆虫の姿も次第に減ってきた。小雨交じりのセイタカアワダチソウの群落のあちこちで、チョウが羽根を閉じて動かない。10m位の間にヤマトシジミが8頭、ベニシジミが6頭、ツマグロヒョウモンが1頭見つかった。触ると力無く近くの草むらに落ちて行く。昆虫類は15℃を下回ると活動もかなり鈍るものが多いという。気温を測ると14℃、秋の深まりを実感する光景である(神戸市西区神出町)。 (10月28日記)

ヤマトシジミ

・少しずつ飛来数の増えたカモを見に近くのため池を散策する。コガモ、ヒドリガモ、ホシハジロを確認する。そしてチョウゲンボウも。鳥見の後畦道を歩いていると、アマガエルを捕らえて飲み込もうと必死の小さなヘビを見つけた。シマヘビの幼蛇である。縦縞模様の成体とは別種のような斑紋をしている。最近水田で目にするヘビはシマヘビばかりで、ヤマカガシやマムシは全く見かけない。人の気配で素早く逃げるシマヘビに比べ、ヤマカガシやマムシは威嚇の姿勢で留まることが多いため、草刈り機で斬り殺される確率が高いことも、農薬や除草剤の影響と共にかなりありそうだと思うのだが・・・(神戸市西区神出町)。 (10月21日記)

アマガエルを捕らえたシマヘビの幼蛇

・草地がセイタカアワダチソウに黄色く染められ、ススキの穂が銀色に輝くようになると草木の花もめっきり少なくなって行く。ホシハジロなどのカモ類が少しずつ増えてきたため池の周りもヒメジソやキツネノマゴを除けば花を探すのに苦労する。ようやく林縁で見つけたのはナワシログミの花。枝の間に淡黄褐色の地味な一対の花がいくつも垂れている。来年の苗代の頃赤い実が熟すというから、随分時間をかけて結実するものだと思う(神戸市西区平野町)。 (10月18日記)

ナワシログミ

・田んぼの畦を斑に朱色に染めたヒガンバナも既に盛りを過ぎ、代わって空き地や河原のセイタカソウの草丈が随分と伸びている。枝先の花穂も次第に色づき、辺り中黄金色の絨毯で敷き詰められのも間近だ。(神戸市西区平野町)。 (10月7日記)

セイタカアワダチソウ