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2001年6月

・6月最後の朝、明石川の堤防を歩く。路沿いの草原を飾るのは星形のワルナスビの花である。淡紫の花冠の影に、茎の鋭い棘が覗いている。ネムノキも花盛りとなった。竹藪の暗闇を背景に、紅刷毛のような紅色の雄蕊がウットリするほど美しい。これを見て、西施に思いを巡らした大俳人もいたのである。6月30日記)

ネムノキ

・有機無農薬栽培は難しい。思わぬ虫が害虫になる。トウモロコシの花が咲いたと喜んでいたのもつかの間、花茎にカナブンが取り付いて吸汁している。夕方風が強くなったので、畑を見回りに行って驚いた。カナブンの食痕の辺りから雄花がポキリと折れている。無惨である。温暖化の所為か、最近この虫は街路樹などにも良く見られるようになった。項垂れた花茎を見ながら、食性の広さも勢力拡大の要因かも知れないと思った。 
6月25日記)

カナブン

・貸し農園では様々な生物の行動が見られて面白い。回りの田んぼで一斉に水が張られた頃、農園のトマトの支柱に止まって、ヒバリがなわばり宣言をするようになった。今まで自分の根城だった田んぼを人に占領され、立腹しているのだろうか。冠毛を逆立て、水田の方に向かって激しく囀る姿は真剣である(神戸市西区平野町)。 (6月9日記)

ヒバリ

・5月に20坪の貸し農園を借りた。大根、ナス、トマト、ピーマンなどが少しずつ成長するのを見るのはなかなか楽しい。ラディシュや小松菜の本葉が出始めた頃から、葉に針の先でつついたような穴が無数に出始めた。良く見れば2o位の小さなハムシが葉っぱの上をあちこち飛び跳ねている。葉が大きくなるに連れ、小さかった喰い跡も大きくなってくる。有機肥料、無農薬栽培の目下の悩みの種だ。(神戸市西区平野町)。 (6月2日記)

キスジノミハムシ

2001年5月

 

・ナワシロイチゴは萼だけが開いて、花弁は閉じたままという変わった植物だ。開かない紅紫の花でモモブトカミキリモドキが吸蜜しているので、暫し観察してみる。なるほど、蕊はちゃんと花弁の上部に出ているから、昆虫は蜜も花粉も苦もなく食べられるという訳だ。苗代が始まる頃に赤く実が熟するというから、その頃また覗いてみよう(神戸市西区平野町)。 (5月9日記)

アナワシロイチゴとモモブトカミキリモドキ

・春の野を独り占めした感のあったカラスノエンドウは、ハムシやアブラムシの餌となったために葉や茎が痛んですっかり精彩を失っている。散策のコースでは、ポツリポツリとメマツヨイグサ、コマツヨイグサ、ヒルザキツキミソウ、アカバナユウゲショウなどのマツヨイグサの仲間が咲き始めて、「春過ぎて夏来たるらし・・・」である(神戸市西区平野町)。 (5月4日記)

アカバナユウゲショウ