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実体顕微鏡で覗く小さな花(1) ルリカラクサ(オオイヌノフグリのこと)
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ルリカラクサ


(神戸市西区平野町:2000.3.13)


春を待ちかねて歩く枯れ草の畦に、コバルトブルーの小
さな宝石がポツリポツリと落ち始める頃立春を迎える。
そして、彼岸の頃野辺はすっかり瑠璃色のカーペットに
覆われ、隙間に純白のコハコベやカンサイタンポポの鮮
やかな黄色が散りばめられ、冬の寒さに凍りつきそうだ
った身も、漸く華やいだ感触を思い出す。
この何とも可憐な早春の主役はオオイヌノフグリ。一気
に詩情も吹き飛んでしまう名である。植物にはこのよう
な気の毒な標準和名も少なくない。
これを何とかしたいと思う人もあるようで、ルリカラクサ、
ハタケクワガタというありがたい提案があるそうだ。
花色に乏しい季節に色を添えてくれるこの草も、凄まじ
い繁殖力が畑の厄介者には違いないが、除草剤にも
めげず懸命に生き続ける姿を見れば、もうオオイヌノフ
グリなどとは呼びたくない。
皆さんも「ルリカラクサ」という上品な呼び名を是非使っ
ていただけないでしょうか?
                
(神戸市西区平野町:2000.3.17)