片眼の潰れたハラビロカマキリ                  前ページ トップ 後ページ 
 林縁の草陰にハラビロカマキリがいた。

 よく見ると左の複眼が傷ついて黒くなっている。大方、体の硬いコガネムシなどのコウチュウと格闘して、獲物の脚で引っかかれたのだろう。

 片方の眼は無傷だから何とか餌は捕れるだろうが、傷口の化膿が進行すれば、次第に衰弱して行くのかもしれない。どうしているか気になるから、手負いこのカマキリを時々見に行ってみよう。
                                    撮影:2006年9月18日/兵庫県神戸市
                                  
 
警戒心のないオオバン                               
 ため池の岸辺で、10羽程のアイガモが餌を突いたり、毛繕いしたりしている。
アイガモの写真をまともに撮影したことが無かったので、レンズを担いで近づくと、直ぐに、少し沖の方の水面でオオバンが浮いているのが目に止まった。この秋の一番乗りで渡って来たのだろうか。

 カメラをセットしていると、「ガァー、ガァー」とアイガモが近寄ってくる。アイガモを何枚か写していると、何とオオバンもこちらに近寄ってきた。これまでの経験では、オオバンはレンズを向けた途端にどんどん遠ざかってしまい、米粒ほどの大きさにしか写せなかったのに、このオオバンは人に恐れる風もなくフレームから溢れる位い近づいて来る。

 写真を撮り終えて暫く池の縁に佇んでいると、オオバンはまるで飼い鳥のように警戒することもなく、とうとう岸に上がり草を啄み始めた。
 カモなどの冬鳥は、渡来直後は人をかなり警戒しているけれど、日増しに人慣れして来るように思う。このオオバンは、人に平気なアイガモの様子を見て、渡来後間もないけれども、ここは安心な場所と早々に学習してしまったのだろうか
                                     〔撮影:2006年9月2日/兵庫県稲美町

昆虫関連の索引を作りました
 
 このHPは、『むしくさちょうじゅう』のタイトルで1999年2月21日に開設しました。それから7年半ほど続けていることになります。さすがにアップした記事や写真も膨大になり、何処に何があるやら判りにくくなってきましたので、記事と写真の索引を制作中です。
 
 取り敢えず昆虫類の索引アップしました。トップ画像でアップした種が少し残っていますが、これは後日追加します。
 検索は和名検索になっていますが、追々科名などのグループでの検索も考えています。

 お暇な時にリンクを開いて頂いて、古い記事など見ていただければ嬉しいです。
 なお、リンク切れなどにお気づきでしたらお知らせ下さい。
                                                (2006年9月14日記)


ヒシの花に集まるトビイロシワアリ                             
  花の蜜にアリが集まるのは何も珍しい事ではない。
いや、至極当然の風景である。
けれども、池の中の水の上に咲く花に、翅の無い昆虫
がやって来て
吸蜜しているとしたら、これはもうミステリ
ーだ。

 そう、左の写真はそのミステリー!、と言いたいところ
だが、これは水の引いた岸辺の土の上に咲くヒシの花
にやって来たトビイロシワアリである。だから特別なこ
とではないと思うのだが、このトビイロシワアリにしてみ
ればかなり特異な体験に違いない。

 普段は池の水が岸まであるのあだから、ケシのある
所まで泳いで行かない限り花蜜にはありつけない。こ
の蜜を舐められるのは、丁度ヒシの花期で、しかも上
手い具合にため池の水が抜かれていること。

 満開の花の蜜を求めて自由に飛び回る事など出来
ない翅の無いこのアリにとって、
水上のご馳走に有り
付けるなんてことは珍事だ。花の蜜を地面から歩いて
容易に
ヒシの花にたどり着けるのは、千載一遇の大チ
ャンス。人の目には、「花に集るアリ」などありふれた光
景だが、ヒシに舌鼓を打つトビイロシワアリにしてみれ
ば、一生味わえないグルメな一時なのだ。
         
撮影:2006年9月2日/兵庫県稲美町
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