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1999年9月
・仕事帰りに岩岡神社(神戸市西区岩岡町)を覗いてみた。セイタカアワダチソウの花も、少し咲き始めている。もうじき、野原も黄色い海原となるだろう。足下を見ると、チカラシバの小穂が優勢だ。エンマコオロギに混ざって、時折アオマツムシの鳴き声も聞こえてくる。(1999年9月30日記)

チカラシバ アオマツムシ


・ヒメクダマキモドキの季節が訪れた。本州では三重、和歌山の限られた地域に分布する希種だったが、最近では京阪神から西播磨にも分布している。1月の平均気温が5℃以上の海岸線付近に生育するらしい。神戸でも、沿岸部を中心に見られるので、ナガサキアゲハやタイワンウチワヤンマなどのように、温暖化によって分布を拡大しているのかもしれない。(1999年9月29日記)

ヒメクダマキモドキの雌(神戸市須磨区産) ヒメクダマキモドキの産卵管

   
・稲刈りの終わった水田(神戸市西区平野町印路)を歩いてみた。オンブバッタやヌマガエルがやたらと飛び回っている。手掘り水路の周りには、トキワハゼやイボクサが綺麗に咲いている。ヒメジソ、ベニバナボロギクも咲き始めた。(1999年9月25日記)

ベニバナボロギク イボクサ
トキワハゼ ヒメジソ


・22日に奥須磨公園で見つけたオオカマキリを、子供のペット用にと飼育している。毎日生き餌を捕りに行くのもは大変なので、魚肉ソーセージや鰹節を与えてみたら、これをよく食べてくれる。ストローの先に水を含ませて与えると、これもよく飲んでくれるようだ。先ずは一安心。(1999年9月24日記)

食事中のオオカマキリ


・久しぶりに、岩岡神社(神戸市西区岩岡町)を覗いてみた。ツクツクボウシの声はするが、他のセミはもう鳴いていない。昨日、所用で行った奥須磨公園(神戸市須磨区)は、細々ながらアブラゼミとミンミンゼミがまだ鳴いていた。岩岡神社は目新しい植物の開花は無かったが、樹液の出ているアベマキで、ヒラタクワガタを見つけた。
(1999年9月23日記)

家族の一員となったヒラタクワガタ

 
・台風の接近で雨模様の一日。時たま観察に行っている田んぼ(神戸市西区玉津町)を覗くと、既に稲刈りが終わっていた。おそらく19日に収穫したのだろう。早々、ムクドリとチュウサギの餌場になっている。畦で咲き始めのヒガンバナを見つけた。明石川の川沿い(神戸市西区平野町中津)ではヨモギ、オオオナモミが花盛りで、アレチウリも開花した。(1999年9月21日記)

ヒガンバナ オオオナモミ
刈り取りの終わった水田


・周辺では稲刈りが本格化し、収穫の終わった水田にはチュウサギ、アマサギなどの集団が多い。塒を作り始めたトビも田んぼで群を作り、モズもお目見えだ。ため池の土手(神戸市西区岩岡町岩岡)にツルボが咲き、メカルガヤ、メリケンカルカヤも穂を出し始めた。水辺には、オオイトトンボもチラホラ。(1999年9月18日記)

ツルボ オオイトトンボ

 
・昨日の台風で、刈り取り前のイネは大丈夫かと気になる。昼休みに、近くの水田(神戸市西区平野町印路)を見に行く。やはり、倒れたイネがあるようだが、危惧したほどの大きな被害は無く、一安心だ。畦でボントクタデの花を見つけた。他は、アキノノゲシ、コニシキソウ、コゴメバオトギリ、ヒヨドリバナ、サワヒヨドリなどの花が多い。マダラミズメイガが草の茎に止まっていた。この幼虫はスイレン属やヒシなどの葉を食べるので、周りのため池で発生したのだろうか。(1999年9月16日記)

ボントクタデ アメリカセンダングサ
マダラミズメイガ


・本日は、明石市付近に台風16号が上陸し、昼前までは我が家の周りも雨と風が酷かった。野遊びもできないので、飼育中のクワガタ達にビデオを向ける。カブトムシは9月上旬くらいが寿命らしいので、元気な姿を見られるのも後暫くのようだ。ノコギリクワガタも10月の声を聞くのは難しいかも知れない。その事実を知ってか、飼育担当者(妻)の元気が無くなったようだ。(1999年9月15日記)

ノコギリクワガタ カブトムシ


・神戸市西区では、ぽつぽつと稲刈りが始まった。刈り取りの終わった水田には、ムクドリ、スズメ、キジバト、ドバト等が早速集まって、無心に餌取りだ。これと同時に、付近の電線にムクドリやスズメの大群が見られるようになった。川にコサギやケリの群が増えてきたのは、収穫に備えて水田の水抜きが始まったからだろう。農事暦によって、鳥の食性や行動も微妙に移り変わっていくようだ。(1999年9月13日記)

・鳥見も、徐々に夏枯れ解消のようだ。昨日は、夕方の明石 川(神戸市西区平野町中津)でヒバリシギを1羽見る。水深の浅い泥質の川底を、尻をちょいと上げて、餌を探し続けていた。本日は、明石 川(平野町常本)の上空を飛んでいるミサゴを1羽見る。なんと鳥に縁があるのだろう。野歩きで見つけたクモは、トリノフンダマシ。夜の捕獲作戦開始まで、鳥の糞に変身して、昼間はゆっくりとお休みのようだ。(1999年9月12日記)

トリノフンダマシ(兵庫県三木市志染町戸田)


・早朝の平野町印路の畑周りを歩いてみる。土手にダンドボロギクの地味な花が咲いていた。ニシキハギ(ビッチュウヤマハギ)、ヨモギ、ヌルデも盛りのようだ。乾燥気味の道路沿いでは、ヒロハホウキギクが勢い良く枝を伸ばし、花も咲き始めている。明石 川(平野町中津)の河川敷に降り、以前確認していたヤブツルアズキを見に行く。ここも、ヨモギが花盛り。花の上にキボシトックリバチが止まった。幼虫の餌を集める第2化の成虫だろう。この蜂は、秋風の立つ頃巣作りを始めるという。(1999年9月11日記)

ダンドボロギク


・ヒヨドリバナ類が咲き始めたので、アサギマダラの観察に雌岡山(神戸市西区神出町)に登る。期待した花はチラホラ見られる程度で、目的のチョウも皆無でガッカリする。林の中からは、ツクツクボウウシ、ミンミンゼミの声が優勢で、アブラゼミ、チッチゼミが時々鳴くが、ニイニイゼミ、ヒグラシ、クマゼミの声はもう無い。花数も少ないが、カゴノキ、ヒメドコロ、マルバヌスビトハギ、エノキグサ、ワレモコウ、ナキリスゲなどの花を何とか探し出す。(1999年9月7日記)

ヒメドコロ


・植物の花も、マメ科やイネ科が隆盛のようだ。岩岡神社周辺(神戸市西区岩岡町)のため池周りでは、アシの花穂が出揃い、チカラシバも穂を出し始めた。(1999年9月5日記)

・付近の水田も、そろそろイネ刈りの季節が近づいてきたようなので、時々覗いている神戸市西区玉津町に行ってみた。完熟した稲穂が垂れ、来週辺りは刈り取りかもしれない。穂を良く見ると、シイナがかなり多いように思う。四方を住宅地に囲まれた町中の水田では、致し方ないことなのかもしれない。この辺りでは、一頃優勢だったメヒシバに代わって、コメヒシバが目立つようになった。(1999年9月4日記)
 
・月も改まったので、期待を込めて早朝の野歩きに出る。平野町印路の畑の際で、ミズギボウシの群落を見つける。ちょうど満開で、なかなか綺麗だ。早起きがちょっと報われたように思う。近くで、センニンソウも満開だった。何と、マメハンミョウがおしっこ?をしているのを発見。これは珍しい光景だ。ウスバキトンボ、カシワクチブトゾウムシ、ヒメエグリバの幼虫を撮影して、明石 川(平野町中津)に移動する。ここで、ノゲイトウ、アレチヌスビトハギの開花を確認して引き上げる。(1999年9月1日記)

ミズギボウシ センニンソウ
ヒメエグリバ カシワクチブトゾウムシ
ウスバキトンボ